市政の動き−定例市議会報告
【19.04.21】 刈谷市議会3月定例会の意見書案
小中教職員の異常な長時間労働の是正を
刈谷市日本共産党議員団は、2019年刈谷市議会3月定例会に国への意見書案6件を提出しました。
この紙上では、そのうち「教職員の異常な長時間労働の是正を求める意見書案」の案文と、この意見書案に対する各会派の態度などがテーマです。
あらましなどをお知らせします。
忙しすぎて教員同士の連絡がとれない等々
この「意見書案」文の概要は、次の通りです。
国は2016年、小中学校を対象として「教員勤務実態調査」を行いました。これによれば、教員は月曜日から金曜日までの毎日、平均して12時間ちかく働き、休みのはずの土曜日・日曜日でさえ働いています。副校長・教頭の勤務は、さらに過酷な労働になっています。
学校では「誰かが翌日の午前2時、3時に退勤して鍵を閉め、別の教員がその日の午前5時、6時に出勤して鍵を開ける」とか「仕事が終わらず、泊まり込む教員がいる」といったことさえ起きています。
忙しすぎて教職員同士は、コミュニケーションをとる時間さえなく、ギスギスした雰囲気の職場が増加しています。精神疾患による休職者が増えており過労死があとをたちません。長時間労働は、限界に達しています。
こうした異常な長時間労働の状態が生じたのは、国が教員の授業の負担をふやしたことや、業務増大したこと、学校のかかえる課題が増加したこと、「教育改革」による負担が増大したこと、「残業代ゼロ」の法律が長時間労働を野放しにしたこと、などがあげられています。
学校業務などを減らし教職員の正規化を図る
これらに対する改善策は、持ち時間数の上限を定め、そのための定数改善計画をつくること、学校の業務を減らすこと、教職員の働くルールを確立すること、公立・私立での非正規教職員の正規化と待遇の改善をすすめること、などです。
これらを国と自治体、学校現場の双方から推進することが必要でありこれらを着実に実施に移せば、異常な長時間労働などが改善される方向にむかいます。
▼意見書案の採否 各会派の態度は、賛成したのが共産党・清風クラブ・無所属議員の会の3会派。反対した会派は市民・公明・自民の各クラブで、全会一致に至らないため、不採択になってしまいました。