市政の動き−定例市議会報告
【17.07.23】 刈谷市６月議会の意見書案
行政ゆがめる「森友・加計学園」 昭恵夫人「総理のご意向」など徹底解明を
日本共産党市議団は、２０１７年刈谷市議会６月定例会に、国への意見書案６件を提出しました。
新村健治議員は６月２９日、議会運営委員会で、これら意見書案の審議を行いました。
そのうち「森友学園」「加計学園」疑惑の徹底解明を求める意見書案文とその審議結果などの概要をお知らせします。
昭恵夫人の関与と「総理のご意向」文書のゆがみ
「森友学園」「加計学園」疑惑の徹底解明を求める意見書案文のあらましは、次の通りです。
大阪の学校法人「森友学園」が小学校開設を目的に国有地９.６億円を財務省が８.２億円も値引きし１.３億円で払い下げた問題で、大阪府の異例な「認可相当」の決定と政治家などの関与疑惑の発覚から２カ月がたちました。
衆参予算委員会での籠池泰典理事長の証人喚問では、財務省理財局の国有地払い下げと安倍首相昭恵夫人の関与疑惑が、いっそう濃厚となりました。
開設予定の小学校の「名誉校長」
を務めていた昭恵氏が塚本幼稚園で講演した際に「安倍晋三から」として１００万円を寄付した疑いもあります。首相夫人付の政府職員がかかわり、財務省に土地取引の問い合わせ電話やファックス、メールをやりとりしており、その節ぶしで昭恵氏が頻繁に登場します。これらに疑惑が持たれており、昭恵氏への証人喚問などで解明することです。
岡山の学校法人「加計学園」は愛媛県今治市に獣医学部を開校するにあたり、内閣府が文科省に「総理のご意向」文書を文科省前事務次官の前川喜平氏が「本物」と認め「行政がゆがめられた」ことが明らかになりました。
理事長の加計孝太郎氏は「腹心の友」とされている安倍首相の関与が、ここでも拭い去れないものになっています。
関係者の証人喚問など 国会の真相解明が不可欠
菅義偉官房長官は「出所不明」「文書はない」などと否定していますが、国政が私物化されたとする濃厚な疑惑であり、関係者の証人喚問など国会での真相解明が不可欠です。
安倍首相は、自身が国会で�犒蘿鬮瓩鮗臘イ靴討�り「もし働きかけて決めていたなら責任を取る」と強弁していましたが、いまだに実現していません。
国民は「森友学園」「加計学園」の疑惑の徹底的な解明を求めています。真相解明のために証人喚問を行うことは、国会の責務であり国民に対する政治の信頼にかかわる重大な問題です。
安倍首相自らの疑惑の解明が必須
新村健治議員は「森友学園・加計学園疑惑は国政を私物化し、行政がゆがめられたとする事態は重大。
国民は真相解明を求めており、政治に対する不信感を払拭するうえで一連の疑惑解明が必要です。地方議会としても、徹底解明を求めることが至当」であり、意見書案に賛同するよう求めました。
この意見書案に対する各会派の態度表明は、次の通りです。
清風・自民の両クラブは、概要次の通り、賛成しました。
清風は「これはだれが見てもおかしい。徹底的に究明を求めるべき」とし、自民は「臨時国会を開いてでも、きちっと国民に分かるよう説明すべき」と主張し賛成。
真政・市民・公明の各クラブは「今後の動向を見守る」「政局に疑義を唱えるような内容は市議会として適切ではない」などと反対。これら反対の態度は、深まる疑惑にフタをし、国民の真相解明に応える態度に背を向けるものです。
刈谷市６月議会の閉会後、衆参両院は７月１０日、加計学園の獣医学部新設をめぐる疑惑問題で国会閉会中に審議が行われました。
「総理のご意向」などと圧力をかけてきたとしている前川喜平前文科次官が、あらためて首相官邸などからの働きかけがあったと証言し、疑惑は、いっそう深まりました。
臨時国会を開催し、安倍首相自らの疑惑解明が必須です。
