市政の動き−コラム「展望台」

No.1621 またもマルクス復活

またもマルクス復活

 いまもなお、2008年のリーマンショック以降の経済危機が続いています。JALの大量解雇や派遣切りなど労働者の首切りや若者の就職難など、雇用問題は深刻です。

 中小企業の倒産が続いていますが、この10年間、大企業の内部留保は2倍近くになっているのに、賃金は下がり続けています。これは日本だけの現象です。

 そのうえ大震災の影響により、トヨタ自動車の多くのラインが、休業に追い込まれました。世界に誇ったトヨタのジャストインタイム方式が、いかにもろいかを露呈しました。生産の海外移転による空洞化もあり、国内での休業の影響は甚大です。

 こうした状況下、消費者の買い控えとデフレーションが続いています。長引く不況が現代日本社会をゆきづまらせていることは明らかです。

 いま経済学への関心が高まっています。とりわけ、マルクス経済学への注目が高く、マルクス関連の本が書店で売れているとのこと。『資本論』の内容を紹介したテレビ番組も放映されました。

 エンゲルスは『空想から科学への社会主義の発展』の中で「二つの偉大な発見、すなわち唯物論的歴史観と、剰余価値による資本主義的生産の秘密の暴露とは、マルクスのおかげである」と書いています。

 マルクスは、1818年5月5日生まれ、生誕193年となります。
 混迷した時代の日本は大きな転換期ではないでしょうか。今じっくりと、マルクスの『資本論』などを学んでみてはいかがでしょうか。

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