市政の動き−コラム「展望台」

No.1620 東日本大震災

「原子力は安全」の神話は壊れた

 未曾有の被害が生まれた東日本大地震。さらなる被害を拡大しているのは、福島原発の放射能漏れです。あってはならない事故が起きてしまいました。この事故「想定外」だったのでしょうか。

 いいえ、「想定外」ではありません。日本共産党は35年前から、原子力の危険性を国会で追及してきました。他党の誰もが指摘できない問題を堂々と追及してきたことに、党の議席を持つ立場で働くとき、日本共産党の立党の精神である「国民の苦難の解決のために働くこと、国民の生命と財産を守るために働くこと」の精神に立ち返ることができます。

 福島原発の事故後、チェルノブイリの爆発事故で被災した、ウクライナ出身のナターシャ・グジーさんの言葉が鮮明によぎり、思い出されます。
 日本で歌手活動をしているグジーさんがコンサートで静かに語り始めました。「いつもと変わらない朝を迎え、いつもと変わらない日常を過ごし、学校から帰ったら、『少し避難してください』との避難勧告が。3日間ほどですという行政の指導を受けて、少しの荷物を持って家族、地域住民は避難しましたが、あれから一度も生まれ育った大好きな町には帰れません。」

 チェルノブイリの爆発は真夜中に起きました。その事実を住民に知らされず、翌日いつもと変わらない日常を過ごした住民や、グジーさんの同級生たちは避難した町で成長し、結婚して子どもが障害を持って生まれているという事実を悲しく語りました。

 目に見えない放射能によってすでに「内部被爆」をしていたのです。福島原発の事故によって、内部被爆がどこまで及んでいるのか、それを調査するすべは今はありません。しかし、内部被爆が構成にまで及ぶことは誰もが知っています。
 二度と再び放射能漏れの事故から命を守る政策、国をあげてすすめていくべきです。

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