市政の動き−政策・見解

【10.01.02〜09】 2010年刈谷市12月議会

暮らし守る立場を断固つらぬく

 刈谷市議会12月定例会において日本共産党の野村武文・山本シモ子の両議員がおこなった一般質問などの一部を要約してお知らせします。
 日本共産党刈谷市委員会の新村(にいむら)健治・政策委員長の「法人減税の内部留保増と消費税増許さない」の見地を掲載します。

野村武文議員のハコモノ偏重から暮らし福祉優先へ

 野村武文議員は、豊かな財政の片寄った使い方を質しました。刈谷市政は西三河9市中でも豊かさを誇っています。
たとえば、2008年度は、実質収支比率・公債費比率、普通建設事業費がトップ、経常収支比率・実質債務比率が2位、ほかの比率も上位をキープしています。
 なかでも、普通建設事業費はダントツです。一方、扶助(福祉)費は、みよし市についでワースト2、ここに「ハコモノ偏重・福祉軽視」の市政が端的に現れている、と指摘しました。
 今後は「ハコモノ偏重から福祉優先へ」転換し、暮らし福祉を大幅に底上げし、新たな暮らし福祉施策を打ち出し、扶助・福祉費は、それに見合うように引け上げることが大事である、と質しました。
 大嶌副市長は「内容を検討し、必要な人に必要な扶助ができるように努めたい」と答弁しました。

山本シモ子議員の車イスでも安心して乗れるリフト付きバスを

▼実現を求め何度も提案
 刈谷市公共施設連絡バスが走るようになって13年。当初は、3路線で一日置きの運行でした。
 山本シモ子議員は「毎日走ってほしい」「駅や病院によって」などの願い実現を繰り返し求めてきました。
 他会派はそのつど請願を否決しましたが、いまでは、4路線8往復、連日運行に改善され、利用者は大幅に増え喜ばれています。
▼運転手の心ない対応に憤り
 車イスの人がバスに乗ろうとすると、運転手から「次のに乗って」と断られ、次のバスでは「なんで前のに乗らなかったの」と耳を疑う言葉につらい思いをさせられました。
 山本シモ子議員は、車イスでも安心して利用できるリフト付きバス(碧南市で実施)にすることや、1時間に1本走行、板倉町・市営西境住宅にバス停を設置するなど、誰もが安心して利用できるよう、先延ばしせず、早急な改善を強く求めました。

新村健治党市政策委員長の法人減税の内部留保増と消費税増税許さない

 民主党政権は、2011年度「税制改正大綱」を閣議で決定し、財界いいなりに5%の法人税減税を盛り込みました。その一部を個人増税でまかなうということです。
 いまでも大企業は、租税特別措置や研究開発減税などで優遇されています。法人税を5〜10%下げたからといって、国内投資、雇用拡大を行うことは望めません。
 一昨年秋のリーマンショック以降、世界の中でも日本が一番深刻となり、この間、大企業がおこなったことは非正規労働者の使い捨てや労働者の賃金カット、中小企業への単価買いたたきなどです。それらにより大企業の内部留保が240兆円にもなっています。財界は、法人税減税のほか消費税増税を要求しています。
 日本共産党は、大企業優先の政治ではなく国民の生活を守る税財政をめざします。

今年こそ、暮らし福祉優先の市政に

 日本共産党議員団は、刈谷市12月議会での主な問題点などをまとめました。請願・陳情・意見書への各会派の態度もお知らせします。
 ご意見をお寄せください。

住宅リフォーム助成で地元に活気

 いっこうに回復しない景気のもとで中小零細業者のみなさんの暮らしは深刻です。
 こうした情勢が続くなか、業者と市民の暮らしを応援する住宅リフォーム助成の取組みが、全国で157自治体(2010年10月31日現在)にまで広がっています。 
 修繕に60万円の補助がある昭和56年以前の建物に対する無料診断制度の状況は、診断件数1,192戸に対し、修繕を行ったのは、わずか264戸にとどまっています。
 これは「修繕はしたいのですが、資金的なゆとりがなくてできない」ことを反映しているのではないでしょうか。
 住宅リフォーム助成は、傷んだ家の修繕を後回しにしている市民を応援し、業者の仕事起こしになる二重の活力を生みだし、さらには、地元の各業種や経済に元気をつくり出してゆくことになります。

亀城公園のお城か それとも 身近な生活優先か

 歴史博物館建設と亀城公園のお城づくり等を一体にした大型開発に向けて、刈谷駅南口再開発事業で余ったとして積み立てた基金が14億円です。
 また、扶助(福祉)費人額(市民1人当たり)は3万7,089円でワースト2と低く、トップの碧南市の5万513円に比べ1万3,424円もの差があり、この刈谷市相当額は、18億8,407万円にもなります。
 ●あなたの願いは、どの施策でしょうか
(1)障害者に利用料1割相当額の支給………………………6880万円
(2)配食サービスの近隣市なみの毎日実施…………………3110万円
(3)国保税の世帯1万円引き下げ………………………1億7350万円
(4)70歳以上の医療費無料化………………………14億2000万円
(5)新しい保育園(120人定員)の建設……………8億2000万円
(6)コメ価格60?1俵18000円の補償…………1億3928万円
(7)市内巡回バスを2倍に充実…………………………2億9000万円
(8)市営住宅50戸の新設………………………………6億5000万円
(9)公園トイレの毎日清掃………………………………1億5000万円
(10)小中学校全教室の完全冷房化……………………22億円     
(11)小中学校30人学級の実施(教員任用の費用)…4億5000万円
(12)小中学校(義務教育)の全額市費負担……………4億4000万円
 ●事業も、地元も、うるおう
 このような豊かな財政力をいかして、暮らし福祉の施策充実に使えば、市民のみなさんが安心して暮らすことができます。地元の業者の仕事が増え、お金が回り、それが何倍かになって、地元の経済をうるおすことになります。
 みなさんは、上表の願いのうち「どの福祉施策を実現したい」とお考えでしょうか。

請願・陳情・意見書の各派の態度

 (1)現行保育制度の堅持・拡充と保育・学童保育・子育て支援予算の充実を求める請願(2)介護・福祉・医療など社会保障の施策拡充についての請願(3)刈谷市公共施設連絡バスに関する請願(4)住宅リフォーム助成制度を求める請願(5)保育制度改革に関する意見提出を求める陳情の5つは、日本共産党議員団の賛成だけで、清風クラブ、市民クラブ、自民クラブ、公明クラブが反対し、反対多数で否決しました。
 (6)学校法人愛知朝鮮学園とその生徒保護者に対する補助金に関する陳情は、日本共産党議員団の賛成(ただし、委員長のため委員会では態度表明をしていない)だけで、市民クラブ、自民クラブ、公明クラブが反対し、反対多数で否決しました。なお、清風クラブは、委員会に所属していないため態度不明です。
 (7)環太平洋戦略的連携協定(TPP)への不参加を求める意見書は、日本共産党議員団と清風クラブの賛成のみで、市民クラブ、自民クラブ、公明クラブが反対し、反対多数で否決しました。

「一党独裁」をどう考える?

 日本共産党は、党創立時の戦前から党活動の自由をふくむ民主主義の確立を求めてきた日本でただ一つの政党です。
 今後の日本社会では、現憲法の民主主義条項を今以上に大切にしていくことは、当然のことです。
 中国共産党との会議の席上でも、日本共産党は「政党活動の自由を保障したほうが、国民から信頼される政権になるし、国際的にも、もっと尊敬される存在になる」と中国側に率直に意見を表明しています。

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