活動日誌−東奔西走
【23.05.07】保育士を増員し 子たちの命を守れ(3月議会 意見書案)
「4、5歳児30人に 保育士1人」は 無謀
刈谷市日本共産党議員団は、市議会3月定例会に、意見書案6件を提出しました。
そのうち「保育士の配置基準の改善を求める意見書案」のあらましをお知らせします。
これらは、3月22日の議会運営委員会で審議されました。
大昔のままの配置基準保育士を直ちに増やせ
■国の保育士配置基準は、4歳・5歳児で30人に保育士1人、3歳児で20人に1人で、50年〜75年前のままで何ら改善されていません。
■「子どもたちに もう1人保育士を! 実行委員会」(県内の保育団体と労働組合で構成)は昨秋、保育士と保護者のアンケートを行い、その結果をもとに、現在の配置基準による問題点を具体化し、県内の各市議会へ請願活動を行いました。
■運動のきっかけは、コロナ禍で登園自粛中に、登園率が通常の3〜5割になり、通園児数が減少したことで、子ども同士のトラブルが減ったり、保育士に子どもたちの会話が良く聞こえてきて園児一人ひとりに丁寧にかかわれるなど、を強く実感したからです。
保育士が、少な過ぎて 子どもの命が守れない
■0歳児では、首が座っていないのに、保育士1人で園児3人の命を守らなくてはなりません。
動きはじめ出す1歳児6人を保育士1人が手を引いて、災害時には、避難しなくてはなりません。4歳・5歳児30人を1人の保育士が命と安全を守るのは、あまりに無謀です。日常的には、食事や、睡眠・散歩・水遊び・外遊びなど、日々の保育園生活のなか、死亡事故につながるような、命が守れないような危険な場面が、多々あります。
■子どもの安全が脅かされる状況を絶対に放置してはなりません。
自民・公明・市民らが悪政に追随し不採択に
■岸田自公政権が3月に発表した「異次元の少子化対策(試案)」には「保育士配置基準を75年ぶりに改善する」と明記しました。
ところが、こども政策担当相は「配置基準を引き上げると現場が混乱する」とし「配置基準以上に配置した保育園への手当(加配)を増やす範囲に限定する」と、国会答弁。これでは、対象となる保育所が限られ、全国一律の保育士配置基準引き上げを、逆に妨げるものです。
そもそも、配置基準の引き上げは11年前、消費税10%施行時に、自民・公明・民主の3党合意に基づき、とっくに実施済みのはずの公約です。国民を幾重にも、あざむくもの。
●この意見書案に、自民・公明・市民3クラブは、悪政に追随し「増税や保育料引き上げが必要・政府が拡大する」などと反対し、不採択にしてしまいました。