活動日誌−思いつくままに
【23.02.05】「あたいはやっちょらん・95歳のえん罪の叫び」
「あたいはやっちょらん・95歳のえん罪の叫び」日曜日の深夜放映のNNNドキュメント。地方局の取材などを伝えてくれる番組で注視しています。鹿児島県大崎市で1人の男性が亡くなり、兄など親族3人が逮捕された15日後に、亡くなった人の義理の妹の原口アヤ子さんが逮捕。証拠も自供もなく、逮捕された親族の〃証言〃だけ。鹿児島・大崎事件、43年前です。逮捕されてから一貫して無罪を訴えるも、有罪に。
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事件の4人目の記者となって5年目。この町で生まれ育った記者が、事件を振り返り丁寧に掘り下げていくさまを伝えています。原口さんを有罪にした検察の立証は、亡くなった義兄に保険金がかけられていた理由。しかし、最初に担当した記者からは、保険金殺人という犯罪理由を裁判官は完全に否定しています。検察の犯罪目的が否定されても有罪のまま10年間拘留。拘置所のまじめな姿から、罪を認め反省することを条件とした仮釈放に「やってもいない罪を認めることになる」と拒否したといいます。
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弁護団が結成され、27年間えん罪を訴えています。「健康である限り無罪を訴えていきます」と気丈に頑張ってきた原口さんは、認知症が進み5年前から入院生活になっています。共犯とされた親族は知的障害があり、いわゆる「供述弱者」その自白のみで逮捕されています。録音テープが残っています。3人とも最初から、オレはやってないと。自白の強要があったことは明らかでしょう。
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「疑わしきは被告人の利益に」裁判の鉄則が失われた現在の法廷。ベットに横たわり第4次再審請求の審理さえされていません。胸が痛みます。1日も早い再審開始を。